「じゃ、これはどう?」

見せられたのは、パンをほおばってる職員室での先生だった。

「めちゃめちゃびっくりした顔してるね」

「だって、いきなり撮ったから。でも、この後怒られたけどね。でも、いいの。怒っててもかっこいいから」

びっくりした表情の先生が、大きな口でパン食べてて、かわいすぎた。


「じゃ、教官室行ってくる~!昼休みは結構暇してんだよ、シュート」


どうして私に話しかけてきたのかわからないけど、これも心を開いた結果かもしれない。

教室から飛び跳ねながら出て行く千里とその他数人のファンクラブ会員達を見ながら、なんとも言えない気持ちになった。

こんな気持ちも、今までにない。

モヤモヤというか、モンモンというか、ウズウズ?
よくわからない。


一緒に行きたいってわけでもないけど、体育教官室に高垣先生がいなければいいのに、と心の底から思ってしまった。

性格悪いね、私。