余裕そうな蓮は書類になにか書いていた



くっそぅ…



「ねえ、蓮」



「なんだ?」



「できちゃったみたい」



「なにが?」



「赤ちゃん」



ムカついた私はずっと秘密にしていたことを言った



その瞬間、持っていたペンを落とした蓮



「今…なんて…」



「だから、蓮と私の赤ちゃんができたの」



「ほ、ほんとに…?」



目を見開きながら立ち上がりこっちに向かって歩いてきた蓮



「うん。双子の赤ちゃん。まだわからないけどちゃんと……うぇ?!」



お腹をさすりながらそう言うと突然、抱き締めてきた蓮



「…………………」



「蓮?」



「すっっげぇ嬉しい」



「うん、私も」



「名前決めような」



「そうだね」



「男?女?」



「どっちもだよ」



「そっか…やべぇ…世界一幸せだ、俺…」



「大袈裟だなぁ…」



そう言って笑う私



「あまり働きすぎるなよ、負担が掛かるから」



「うん」



「生まれるまで家事は俺に任せろ。お前は大人しくしとけよ」



「わかったって。ありがとう」



「楽しみだ、すごく」



しばらく蓮は私を抱きしめたままだった