あれか



「いきなり可愛いって言ってきたからお返しにと思って」



そう言いながら、笑うと



「今日の夜、覚えとけよ?」



「へっ?」



その言葉に一瞬にして赤くなった私なのでした



「さて、次は新婦様の親友、奈穂様から新婦様へのお言葉です」



司会者の人がそう言うと壇上に上がる奈穂



「姫歌へ。今日の日をどれだけ待ち続けたか…姫歌が転校してきた時、私はすぐに友達になりたいと思った。私が姫歌を助けた時、友達になれて本当に嬉しかった。姫歌は強がりだけど本当は泣き虫で弱い女の子だから1人で抱え込まないでちゃんと蓮くんや私たちに相談してね。いつでも待ってるから。姫歌は1人じゃないよ。親友代表、西本奈穂より」



奈穂のスピーチが終わった瞬間、私の目からは涙が溢れていた



「奈穂っ…」



涙が止まらない私の手を蓮はそっと優しく包むように握った



その後、結婚式は楽しく終われた








あれから3年も経ったのか…



早いなぁ…



「姫歌?」



「はい?」



「まとめた書類まだかな?」



「あ、忘れてた」



「たく…お前は相変わらずボーッとすること多いな」



「すみませんね」



「まあ、そんな所も可愛いけど」



「はっ?!」



顔を真っ赤にしながら蓮を見る私