「好きだから付き合って」
少し寒くなってきた10月の終わりに大好きな恭くんに告白された
「へ?わ、わたしです…か?」
「他に誰がいるんだよ」
この教室にはわたし、篠崎舞 と 中島恭くん しかいない
「えっと…わ、わたしなんかで良ければ…」
「じゃあ一緒に帰らねーか?」
「う、うん!」
わたしは、恭くんが好きだ
普段あんまりしゃべったりはしないけど
友達といる時は子供のように笑う
そんなところに惚れた…
ありがちな恋の始まり方だけど、私にとっては初恋のわけで
"初恋は実らない"
そう思ってたから、告白されてもちろん嬉しいは嬉しいんだけど……
驚きのほうが大きかった
「なぁ、ちょっと寒くねーか?」
「そうだね、もう11月だもんね」
ギュ
「え、え、あのっ」
「ん?」
「手………」
「だって寒いじゃん」
それはそうだけど…恥ずかしいし…
手汗が……
「だって、ほら私手汗すごいでしょ…」
「………」
どうして何も言わな「ぶはっ!くくくっ」