その途端、目の前が真っ暗になった。
生まれてきてすぐに
死の宣告なんてあまりにもむごいと思った。

「手術すれば助かるんだろ。
まきえが死ぬ訳ないじゃないか。
お前より幸せな子なんだよ。
二百歳だって生きれるさ。」

祖母は気丈に言ってみせたが、
用事をする振りをして背中を向けた体が揺れていた。

「そうよね、手術すれば元気になるんだよね。」
母親も目に涙をいっぱい溜めて言った。