数時間後、突然先生に呼び出され、
行ってみるとこう言われた。

「普通の赤ちゃんの心拍数は百五十以下。
あなたの赤ちゃんは百七十あります。
ちょっとおかしいから
産院から大学病院へ移します。」


まきえを抱っこする事もないまま、
すぐに産院からいなくなってしまって
喜びから一転悲しみに変わってしまった。

「こんな事って。きっと何かの間違いよ。
大学病院でちゃんと検査すれば、
無事が確認されるはずよ。
小さな産院なんて、だから駄目なのよ。」

夜、母親からの電話で話を聞いた祖母は
安心させる為に精一杯繕ったが、
その言葉は震えていた。