「お母さん、
時間がたったものは洗剤でこすっても駄目よ。
たっぷりの糖分無しの炭酸水をつけた布で
たたく様にしてシミを取って、
水を固く絞った布で拭き取り、
乾いた布で叩く様にして
水分を吸い取って乾かすのよ。」

「そうなんだ。よく知っているのね。
でも炭酸水なんて家にないわ。」

「買ってくるから待ってて!」
言うや否や家を飛び出した。


待っている間、おばさんの事が頭に浮かんだ。

結婚をして引っ越してきたばかりで友達もいず、
寂しく何も分からない私に
一番に声掛けしてくれたのが、
何かと世話を焼いてくれたのがおばさんで、
それが嬉しくて仲良くなった。