「どしたの?和咲?」

心の中でつっこみを入れてる間、だまっていたからか心配そうに顔を覗いてくる鈴々。

『なんでもない。
てか鈴々、もう学校行かない?』

「うわっ、時間見てなかった!
もう行かなきゃ!いこ!
あ、和咲ちょっとまってて!」

そう言って玄関のドアにてをかける。

「ママーー!行ってくるね!」

ドアを開けると中に向かって叫んだ。

鈴々は、すずママに声かけるつもりだったのね。

ーー気をつけてねー!あーちゃんもいってらっ
しゃーい!

中からすずママの声が聞こえる。

『はい!行ってきますー!』

わたしもそれに答えた。

ちなみにあーちゃんというのは、すずママが付けたわたしのあだ名。

あだ名っていう程でもないかな?

とりあえずわたしを呼ぶ時はいつもあーちゃんって呼ぶ。

逆にすずママっていうのは、わたしが鈴々のお母さんのことを言う時に使う呼び方。

最初は鈴々のお母さんと呼んでいたんたけど、言いにくいし鈴々がママって呼んでるからうつっちゃって、結果すずママになったの。

そういえば、名前で由美さんって呼んでた時期もあったなー。