『あっ!…』

「うおっ!どーしたの!」

急に声を上げたから驚かしちゃったみたい。

でも…

『きれい…』

わたしの視線の先はさっき風か吹いてきた方向に。

大きな桜の木と舞い散る桜の花びらがいた。

「え?…あ、ほんとだ。

きれいに音もしないで舞い上がってる…

和咲よく気づいたね!風が吹いた音もほとんどしないし

わたしたちに風があたったわけでもなかったのに!」

…鈴々には風があたらなかったの?

風の音もしたと思ったんだけど…

それでわたしすぐ気づいたんだけどな。

確実に風あたったし。

そんな偶然あるのかな…?

『いや、なんとなく?』

「それ答えになってないよ!笑

まぁいーや!ねぇ!

もうすぐそこだよ!!はやくいこ!」

なんとなく誤魔化したわたしは鈴々に押されてまた、歩きだした。