私と彼の間を流れる時間は、とてもゆっくりに思えて。 それは、毎回の事で。 私と彼は、ここでしか会わなくて。 会えなくて。 合う時はいつも、空と街があって。 でも、毎回違う。 時間が流れて、時が過ぎて、想いは募って―――・・・ 「なんでだろー、」 聞き取りずらい音量でそう呟きながら、少し赤い顔を手の甲で隠す彼を、口を綻ばせながら、見ていた。 (あなたと、こうしているだけで―――)