キミはこの時、本当に落ち込んでいたのに。

僕はこの時がキミが落ち込んでいるのを見た二度目で、キミの癖をまだ知らなかったから。

あれこれと非常識過ぎると僕にしては珍しく本気で怒っていたのに。

「千尋くん」
「なに」
「大好き」
「…本当に反省してるの?」




頬をもう少しだけ膨らませて僕を射貫くキミの声に、身体すべてが脱力したよ。

キミの危機管理の無さが、どうでも良くなってしまう位に。