「なあお前とこの子ってどういう関係なワケ?」 荒い鼻息交じりに僕の脇を突くコウタの問いに、逡巡した後、僕は答えた。 「特に何も」 「…何もって。」 友達でもなく幼馴染でもなく、ましてや恋人同士でもなく。 それを簡潔に伝えただけだったから、僕とキミの顔を交互に伺うコウタの困惑も当然だって、その時は気付かなくて。 何て顔してるのなんて思っていた僕は、やっぱり、最低だったね。