なのに僕は、キミに背中を向けたんだ。

”あの時千尋くんの背中しか覚えてない”
”あ あとナオの怒ってる顔と”

今の僕なら絶対にそんな事はしない。どんな距離でもキミの隣に走っていくよ。

そして、何度だって呼ぶんだ。

キミの名前を。

キミが呆れる位。呆れられても。


そうすれば、きっと、キミも同じ数だけ呼んでくれるでしょ?


”千尋くん”

あの、花が歌う声で。