うなうなしたまま振り返れば、足元で地面にくっついているキミがいて。
最近似た様な姿を見たななんて冷静に思えたのは、それ位眠かったからかな。
キミは、地面にくっついたまま鼻があなんて嘆いていた。
あの時は、もう少しで僕に届く距離で足がもたついて、そのまま僕の背中に激突したんだったよね。
「だいじょうぶ?」
誰もが隠しきれない失笑を何とか手で覆いながら通り過ぎていく真ん中で、僕は地面にくっつくキミに手を差し出した。
「おはようございますっ今日もいいお天気ですねっ」
返答は、随分とズレたものだったけれど、それよりも困惑したのは。
一日振りの、キミの、真っ直ぐすぎる言葉と目だった。