「膝、擦りむいてるよ」

キミはいつでも真っ直ぐすぎたんだよ。

前ばかり見てたから、膝に擦り傷が出来ているのにも気付かない。

”うへ?”

それが眩しくて、僕は何とかキミの目と気持ちを逸らすので精一杯だった。

真っ直ぐすぎて、強すぎて。片手で跳ね除けるのは不可能だったから、全力で。でもキミには気付かれない様に。

気付けばキミは、それ以上の真っ直ぐさで跳ね返してしまうでしょ?

あの時みたいに。