中学二年の夏、白雪と俺は突然クラスメイトなった。 襲ってくるのかも分からない喪失に怯える様に。 ”フウくん” 最後にそう呼ばれたのは、どんな会話の中だったのか。 「そろそろ戻るか」 「うん」 「白雪、」 「ん?」 「サンキュ」 「ふふ、やっぱりかっこいい福嶋、」 もう思い出せない。