福嶋にからかわれる度に手を止めてしまう私と、私をからかいながらも手は動き続ける福嶋が休憩なしで作業した結果、二時間半近くかかってやっと終わった。
当然空はすでに青交じりの黒に覆われていて、窓を開けると教室の窓から地面に漏れる光の中に影が映っていた。
「わあ、ここだと星すごく近い」
後ろで片付けをしている福嶋に手招きすると、影が二つ並んで映った。
職員室とこの教室以外の部屋の照明が落とされた学校の外には、星が海面に映ったような街の明かりが見える。
「丘の上に建ってる様なもんだからな」
「すごいね。何光年も向こうにある光なのよね」
福嶋と私以外の声が響かない教室は、やっぱり静かで緩やかなまま。
文化祭の時の果ての見えない様々なものに心躍るみんなが生む、溢れんばかりの喧騒とは違う緩やかな空間。
当然空はすでに青交じりの黒に覆われていて、窓を開けると教室の窓から地面に漏れる光の中に影が映っていた。
「わあ、ここだと星すごく近い」
後ろで片付けをしている福嶋に手招きすると、影が二つ並んで映った。
職員室とこの教室以外の部屋の照明が落とされた学校の外には、星が海面に映ったような街の明かりが見える。
「丘の上に建ってる様なもんだからな」
「すごいね。何光年も向こうにある光なのよね」
福嶋と私以外の声が響かない教室は、やっぱり静かで緩やかなまま。
文化祭の時の果ての見えない様々なものに心躍るみんなが生む、溢れんばかりの喧騒とは違う緩やかな空間。