「今朝の幸は、超わかりやすかったしな~」



エスパーか!?

そうツッコミしたくなるほど、的確な答えが返ってきた。



プリンの最後の一口を頬張る碧を、ジト目で睨む。



そ、そんなにわかりやすかったか?


俺、あの時、どんな表情をしていたんだろう。




「今朝何かあったのか!?」



興味が湧いたのか、要が前のめりになって聞いてきた。



おいおいおい。

要さんや。


きみは心優しい奴じゃなかったのかい?俺が話すまで待ってくれる奴じゃなかったのかい?



少し悲しいが、別段嫌ではない。


それは、聞かれる相手が、こいつらだからだ。


ただ躊躇はするし、照れもする。




はあ~~、と盛大なため息を吐き尽くしてから、開き直った。



遥陽に相談したくらいの単純明快で、既にわかりきっている簡潔な内容なら、話しても余計に複雑な感情に苛【サイナ】まれることはないだろう。


よし、自白しよう。そうしよう。それがいい。




「会いたかった人に会ったんだよ」




たったそれだけを報告して、赤面を隠すように俯いた。