「――きゃっ!?」




やっと笑いが止まった頃。

後ろからか細い悲鳴が聞こえ、反射的に振り返る。



「イタタ……」


「もうっ、何やってんの。普通何もないところで転ぶ?」


「だ、だって……」



振り返った先にいたのは、真新しい制服を身に纏う2人の女子。


片方の女子が転んでしまったらしい。



お尻をさすっている女子に、友達と思しきもう1人の女子が、優しく手を差し伸べた。



「ほら、手」


「ありがとう」




……あれ?

あの子は――。



目を疑った。


まさか。



だんだんと顔に熱が帯びていくのがわかる。