「てか、昨日入学式だったよな?」


「あー、そうだったな」


「可愛い子いるかな?」


「……彼女さんに告げ口してやろうか?」


「はい、嘘です。すんませんでした」



冗談半分だったのに、碧は真顔になる。


ウケなど一切狙っていない態度がおかしくて、つい腹を抱えて笑ってしまった。



「え、ちょっ、なんで笑ってんだよ!ひどくね!?」



ひどくねぇよ。

百面相するほうが悪い。




進級してもクラス替えはないため、遥陽・要・碧・俺は同じクラス。


また1年間、こんな面白い奴と一緒なのか。



今年も騒がしくなりそうだ。