無事かどうか定かではないが、きちんと告白できた。瞬間、チャイムが鳴り、昼休みが終わった。
中庭に戻ることができないまま、午後の授業に勤しんだ、翌朝。
「幸、どうしたん?」
朝練を終え、教室に向かう最中。
ネクタイを結び直す俺に、碧が両手を後ろ頭に回して聞いてきた。
どうしたって、何が?
「今日の朝練、やけに張り切ってたじゃん」
「そ、そうか?」
「そうだよー」
そんなわかりやすいかな、俺って。
……って、あー!会話に集中しちゃったから、ネクタイが変になっちまった。また結び直さねぇと。
「何かあったんだろ」
「うっ」
「そうなんだろ-!」
なんで碧にはすぐバレてしまうんだろう。