回想

ガチャ

「こんなに朝早く、大前さん、どうしたの?」

「た…たかちゃんのことで話しがあって…」

「高岡くんのこと?ここじゃ寒いから、私の部屋で話そう。」

2人は部屋に入った。

部屋に入ると愛が話し始めた。


「先週の月曜日のことだけど、全部愛が悪いの!!」

「えっ!どうゆうこと?」

「あのプレゼント箱……

た……たかちゃんが……カバンを家に取りに行ってる間……その……愛が持ってたの。

その日……愛の誕生日だったから……たかちゃんが愛にプレゼントくれたんだって思って、プレゼント箱開けたの。

……中にはプレゼントとメッセージカードが入ってて、カードに

『夏焼莉莎子さん高岡サンタからのプレゼントです』
って書いてあったの。

……あ…愛は……愛のじゃないって思って、慌ててもとに戻そうとしたの。

そしたら、プレゼントとメッセージカードがプレゼント箱からこぼれて、トラックに引かれっちゃたの……。


……愛は引かれたプレゼントとメッセージカードをカバンに入れて、プレゼント箱をもとに戻したの。


だから……だから、全部悪いのは愛なの!!たかちゃんは悪くない!!」


愛は話しの途中から泣き出して、最後の方は涙をボロボロ流していた。


「そうだったんだね!わかった。話してくれてありがとう」

「……これが、プレゼント箱に入ってたプレゼントとメッセージカード……」

愛は瞳から流れ出た涙を拭きながら、トラックに引かれたプレゼントとメッセージカードを夏焼さんに渡した。

「これが、プレゼント箱に入ってたプレゼントとメッセージカード。」

メッセージカードには愛が言った通りのことが書いてあった。

「あっ!これは、私が今1番ほしい歌手のCD。…壊れてるけど」

「大前さん。本当にありがとう。大前さんが話してくれなかったら、私……高岡くんのこと軽蔑してたかもしれない」


「よかった!たかちゃんと仲直りしてね。それと、愛が夏焼さんに話したことは、たかちゃんに言わないでね。たかちゃんには冬休み明けの登校初日に話してね」

「わ…わかった。みやには話していいよね?」


「うん!いいよ。たかちゃんには言っちゃダメだよ。じゃ〜愛、帰るね」



……あの12月17日の真実を話してくれたんだ……」