愛の贈り物

次の日の夜、俺はベッドに横になりながら、今は思い出したくもない去年の愛の誕生日会の買い出しのことを思い出してしまった。



去年の12月17日、俺と愛は愛の誕生日会の買い出しを商店街でしていた。



「あのさぁ……なんで、誕生日会の買い出しを愛が行かないといけないんだ？」

「今日は、愛が誕生日会に来てくれた友達に手料理を作るの!!それで、料理の材料を買いに来たの!!」


「じゃ……なんで、俺もついていかないといけないんだ？」


「た…たかちゃんは荷物持ちだから！」


「はぁ！」

「たかちゃん！お願いだよ!!」


愛は両手を合わせて俺に言った。


「……わかったよ」


「やった！たかちゃん、ありがとう」


愛はとても喜んでいた。


「は…早く買い出し終わらせろよ!!」


俺はなぜか恥ずかしかった。


ネギにひき肉にニラに……愛はいろいろな食材を買った。……俺は食材を見て、俺の好きなものだらけだと思った。


そして、愛の家に帰っている時


「……愛……あれ欲しいな……」


愛は下を向きながら小さな声で言った。


「えっ!?」

「……愛……写真立て欲しい!!たかちゃん！買って!!」


愛は立ち止まり、俺に言った。


「……今、お金ないから、また今度な!!」

俺は軽く言った。

「き…今日、ほしいの!!お願い！たかちゃん!!」


愛は真剣に俺を見て、言った。


「……わかったよ。この先に写真屋あるから、そこで買うよ!!」


俺は仕方なく買うことにした。


「本当に買ってくれるの!!……愛……嬉しい……」


愛はとても喜んでいた。……少し、目に涙が浮かんでいたように思えたが……。

そして、俺は写真屋で愛に写真立てを買ってあげた。……愛は写真立てをどれにするか真剣に悩んでいた。俺はどれも同じだと思っていた。


写真屋を出た後
愛は写真立てを抱いて


「たかちゃん！ありがとう。愛……写真立て!!大事にするからね!!」


愛は今まで見たことのない笑顔で俺に言った。


「あぁ…」

俺はこの時、愛にドキッとした。


その後、愛の家に行き、愛の誕生日会を楽しんだ。




(……愛の奴……俺のこともう少し、考えろよな!!)