俺はその日、夏焼さんに謝ろうとした。愛のせいで夏焼さんに空のプレゼント箱を渡したからだ。

学校の廊下で夏焼さんを見つけた。須賀屋も一緒だった。

「な…夏焼さん!!」

夏焼さんが振り向いて、俺を見た。

俺は今朝のことを謝ろうとした。

「たかっち!!りさになんかよう?」

須賀屋が俺の所へ来て、少し怒りながら言った。

「いや…今朝のこと…」

「たかっちさぁ〜なんであんなことしたの?」

「あ…あれは、愛が悪くて…」

「…高岡くんのこといい友達だと思ってたんだけどなぁ〜」

須賀屋はそう言うと、夏焼さんの所へ戻った。

……完全に嫌われた。

(何もかも愛のせいだ。愛がプレゼント箱を触らなければ、こんなことにはならなかった。)

俺は愛を恨んだ。妬んだ。
俺の前から消え去って欲しかった。