俺はその日ずっと落ち込んでいた。夏焼さんに誤解されたからだ。

夏焼さんに愛とは付き合ってないと言いに行こうとしたが、怪しまれると思い言わなかった。

それにいつも須賀屋と一緒にいてる。俺はあいつが苦手…。あいつのカンは鋭いからだ。

この前だって

「たかっち、りさのこと好きなんだよね?」

とか言ってきた。

俺は好きじゃないと思わず言ってしまったが…。


俺はその夜、ベッドに寝ながら愛に雪だるまを乗せられた右手を見て、愛と初めて雪だるまを作った時のことを思い出した。