宙の鬼〜!

鬼畜〜!

いじわる〜!


心の中で叫んで見るものの、心の声は届くはずもない


「だって、瑠衣からしてもらったことねぇし…あー、楽しみ(笑)」


明らかに楽しんでいる宙に対し、私の心臓はバクバク


「…無理だよ!…ドキドキして死んじゃう!」


キスするのがこんなに緊張するものだったなんて知らなかった


「俺だって緊張くらいするよ…さ、早くー」


急かしてくる宙にゆっくりと近づいた


大きな瞳が私を映し出す


…いやいや、見すぎだから!!

そんなに見られてたら、出来るものも出来なくなっちゃうよ!!


「…目、つむってよ…」


「…しょーがねぇな…」


大きな目が閉じる


…うわぁ、まつげ長い…

綺麗な顔だなぁ…


本当の目的を忘れてジッと宙の顔を見ていた


パチッと片目が開く