私はゆっくりと横に首を振る
「私は宙を信じてるから…」
そう言うと水谷さんの顔は悔しそうに歪んだ
「…ふんっ、宙様も趣味が悪いですわ。こんな子を選ぶんですもの」
「……」
「宙様は貴方に騙されているのよ！…かわいそう…」
「……」
「まぁ、きっと宙様も本当はみんなに良い顔しているだけかもしれませんしね」
…私の事は何を言われてもいい
でも…宙のことを悪く言わないで…
「優しさは全部、演技で本当は自己中心的だったり？(笑)」
水谷さんは完全に宙をバカにしたような言い方をする
「…宙のことを悪く言わないで…」
「ん？何ですか？」
「私の事は何を言ってもいい…でも」
水谷さんを睨みつける
「宙を悪く言うのは許さない…」
