そんな事を考えていると…
ガラッ
いきなり図書館の扉が開く音がした
幸い、私のいる場所は入口から見えない
「あの…い、いきなり呼び出して…ごめんね」
可愛らしい女の子の声が聞こえた
「いや…大丈夫だけど、何か用?」
この声は…宙?
聞き間違えるはずがない
大好きな宙の声
「わ、私…Eクラスの楯澤 結惟(たてさわ ゆい)です。…えっと…」
その女の子は、途切れながらも言葉を繋げていく
「その…そ、宙くんを入学式で見て…一目惚れしました!…す、好きです!私で良かったら、付き合ってください」
言い終わり、その女の子はプレゼントか何かを差し出した
え?…
心臓が止まるような感覚に陥る
宙がモテるのは分かっていたつもりだった
だが、間近で目の当たりにすると心臓が苦しくなる
宙…