*
*
*
……いったいどこに捨てられるんだろう。
そう思っていたのに、大熊くんがたどりついたのは、意外にもちゃんと、保健室の前だった。
大熊くんは、わたしを抱えたまま引き戸に手をかけ、するすると器用にとびらを開ける。
なかに入った瞬間、消毒液のにおいが、つんと鼻をついた。
保健室に、先客はいなかった。
先生も留守にしているようで、しんと静まりかえった空間には、白いカーテンがはたはたとひるがえっているだけだった。
「……いないのかよ」
すぐ真上で、大熊くんがつぶやいた。
びくりと、肩がふるえる。
……まさかの、大熊くんと、保健室で二人きり。
「……っ、」
その状況に、わたしは絶句していた。
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……いったいどこに捨てられるんだろう。
そう思っていたのに、大熊くんがたどりついたのは、意外にもちゃんと、保健室の前だった。
大熊くんは、わたしを抱えたまま引き戸に手をかけ、するすると器用にとびらを開ける。
なかに入った瞬間、消毒液のにおいが、つんと鼻をついた。
保健室に、先客はいなかった。
先生も留守にしているようで、しんと静まりかえった空間には、白いカーテンがはたはたとひるがえっているだけだった。
「……いないのかよ」
すぐ真上で、大熊くんがつぶやいた。
びくりと、肩がふるえる。
……まさかの、大熊くんと、保健室で二人きり。
「……っ、」
その状況に、わたしは絶句していた。