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どんなに来てほしくないと願っても、明日っていうのは、必ずやって来るものだ。


次の日。わたしはとてもゆううつな気持ちをかかえて、校門をくぐった。


べつのことを考えようとしても、浮かぶのは、昨日の後悔ばかりだ。



「はあ……」



……どうしてわたしは、あんなおせっかいを焼いてしまったんだろう。



大熊くんに目をつけられてしまったんじゃないか……そう考えると、おそろしくて、昨日はなかなか寝つけなかった。



……声なんて、かけなければよかった。


だまってケータイを取って、去っていれば。


そもそもケータイを忘れたのがいけないんだ。わたしのばか。まぬけ。丸顔の貧乳。


自分をさんざんけなしたあと、わたしはぎゅっと目をつむり、今日これからの平穏無事を願った。