PM6:00
「おはようございます」
あの後、家に帰り、シャワーを浴びて少し寝て、復活した。
「おはよう名嶌さん」
「はい。おはようございます課長」
この人は経理課の課長さん。
ご結婚なさっていて、奥さんが大好きな良い人だ。
課長さんと課長さんの奥さんは、シュビラシステムが選んだ組み合わせだが、すごく仲が良い。
流石シュビラシステムだと思う。
「名嶌さん少し良いかい?」
課長さんと話してから、少しデスクワークをしていると、人事部の部長さんに呼ばれた。
仕事中だから、あまり動きたくないのだが……
課長さんに、「少し休憩がてら行っておいで」なんて言われたら行かないわけにはいかない。
「どうなさいましたか?阿部さん」
「そー固くなるなってぇーなっじまちゃーん!」
阿部さんとは、先程、私のことを呼んだ人事部の部長さんのことだ。
「ねぇねぇ名嶌ちゃん」
「なんでしょうか?できるだけ早めにお願いします」
阿部さんは釣れないなぁーなんて言いながら
「名嶌ちゃんってさぁ、普段の平均の犯罪係数っていくつ?」
と聞かれた。
刑事課は兎も角、経理課に犯罪係数なんて関係ないはずだが、一応、ほかの部署の部長なので、答えないわけにはいかない。
「私の犯罪係数は基本20~25で安定していますが」
日常に、大して刺激的な事が起こらないので、私の犯罪係数は低めで安定している。
「そっかそっかぁ~!忙しいのにごめんねぇ~!今度何か奢るからさ、許してっ☆」
「構いませんよ。奢らなくても大丈夫ですよ。」
「そぉー遠慮しなぁいーのぉー!んじゃ、また後でぇー!!!」
「はい。失礼致します。」
一体何だったのだろうか?
忙しい人だな、なんて思いながら、自分のデスクに戻り、昨日と同じように過ごしながら私の今日が終わった。