……もう、帰れないかも……
私、皆にも忘れられて、家族にも友達にも会えずに、1人で死んでくのかな……
誰にも知られず、この世界で独り……
そう思うと、悲しくて、怖くて、涙が溢れてきた。
ずっとこのままなんて、寂しいよ……
「独りは、寂しいよぉ……」
気がつくと、空から雪がちらついていた……
……どれくらい経っただろう。
暫くの間、私は泣きじゃくっていた。
すると、足音が聞こえてきた。
雪を踏むその音は、段々と私に近付いてくる。
そして、私の前でピタリと止まった。
だけど、私は顔を上げる気力がなく、そのまま俯いていた。