「目が覚めたか」




山崎さんは、私を見ると優しく笑った。




優しそうな笑顔……




とても人を殺した人とは思えない……




すると、沖田さんがクスクスと笑った。




「山崎くん、嫌われちゃったね。

 この子、凄く怯えてるよ」




「え……」




「あ、いや、そんなことは……!」




ない、とは言えないな……




やっぱり、怖いし……




「その……さっきはすまなかったな。

 怖い思いをさせて……」




「山崎くんから聞いたよ。

 人斬った後に、次は君だ、なんて言われたら、そりゃ怖いよね。

 逃げるのも無理はないよ」




沖田さんは、私の顔を覗き込んで優しく言った。




「でも、安心して。

 僕たちは、むやみやたらに人を殺したりしないから。

 狂気じみた殺人鬼とかじゃないからさ、そんなに怯えないで」