状況が把握できず目の前の光景を凝視していると、胃袋全体が揺れ始めた。
ヌルヌルした体液に足を取られ尻餅をつく。
「な、なにッ!?」
グウェェェェエエエエッ
弾切れになるまで銃弾を撃ち込んだ時はびくともしなかったのに、黒バラが胃袋に触れた事をキッカケに巨大な黒バラは暴れ始めた。
「共食い……?」
ライトに照らされながら焦げ続ける目の前の黒バラを見て首を傾げた。
ふつふつとしていた小さな泡は、黒バラの花びらが消える頃には、粘り気を帯びてボッコボッコと大きな泡を弾けさせていた。
グウェェエエッ グウェェエエエ゛ッ
バケモノの苦しそうな呻き声が激しさを増していくのに比例して、胃袋の揺れも大きくなる。