そう考えながら最後の一本を摘み上げ、見つめる。

俺はマッチ棒の先端をマッチ箱の側面にある横薬に素早く擦り、火を点けた。

火の点いたマッチ棒を縦に持ち、命懸けで手に入れた紙を炙り始める。

焦げ始め、だんだんと文字が浮かび上がってくる。

『ゾウ→トラ→ネズミ』

浮かび上がってきたのは足りなかった数字ではなかった。

「暗号?」

動物が浮き出た紙と数字が浮き出た紙を見比べる。

「あ、そうか」

俺は棒の様な両脚に鞭を打ち、ゆっくりと立ち上がる。