地面の振動は鳥肌となって俺の体に伝わった。
「はぁ~……」
俺は体から力が抜け、冷たい廊下に仰向けになって倒れる。
握った右手には、しっかりと紙の感触がある。
【上を見てと書かれた紙を手に入れた】
早く青い扉の部屋に行って、紙を炙らないといけない。
だが俺は起き上がるのがやっとだった。
緊張と恐怖で縛り上げられた体を無理に動かし、全ての力を両脚に注いだせいで、足が棒の様に動かない。
俺は床に広げたままのマッチ箱を発見して手を伸ばす。
これは使っても大丈夫なのだろうか……。
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