レンガの下からは0~9までの数字のボタンが横一列に並んでおり、9の隣にはランプが一つ付いていた。

押すボタンは既に分かっている。

俺は左のバックポケットから紙を取り出して広げる。

『831560』

間違えないように紙と指先を交互に見つめ、一つ一つボタンを押していった。

そしてランプは一度だけ赤く光って消えた。

辺りには何の変化もない。

『065138』

と逆に入力してもランプは赤く光るだけだった。

「はぁ……」