卒業式が終わって一人ずつクラスで言葉を残していった。

『雨宮 琥太郎』

先生が、泣き笑いをしながらコタくんを呼ぶ。

コタくんは、一度私を見て…。

『この高校に入ってよかった。楽しくて…悔しくて…いろんな感情が芽生えて。何より、宇宙一大切な人ができたことを誇りに思います』

コタくんは、懐かしむように笑った。