テストの結果が連絡される日が来た。

私は学校から帰りたくない、と思った。

やだな、お母さんきっと怒ってる。

お姉ちゃんたちと一緒になって笑うかもしれない。

私は帰りたくなくて紅と暗くなるまで校庭で遊んでいた。

「ただいまー」

私が家のドアを開けると、電気はついていなかった。

あれ、おかしいな。

お母さん、いるはずなのに。

部屋の中ほどに進むと、ソファのところに人影が。

「お母さん、ただいま」
返事はない。

「お母さん…?」

電気をつけながらそばに寄る。

すると母親は勢いをつけて立ち上がり、私の頬を思いっきり平手で叩いた。

パシーン。

豪快な音がした。

状況が飲み込めずに、床に倒れ込む。

お母さんは泣きながら叫んだ。

「この出来損ないっ!あんたみたいな出来の悪い娘を持ってお母さんは恥ずかしいわよ!」

母親は今にも食いついてきそうだった。

しゃがんだ私の襟元をつかんで立たせると、また平手で頬を叩いた。

「あんたは最下位のクラスなの。ダメな人間がいくクラスなのよっ!」

私はぶるぶると震えが止まらなかった。

このままじゃ殺される。
新聞の見出しが頭の中にちらつく。