と春雪に持ちかけたので、私と春雪はカーテン売り場に向かった。

色とりどりのカーテンが並んでいた。

上からつるされて、陰に隠れられるようになっている。

実際、小さな子供がカーテンの間でかくれんぼをしていた。

あきは姉ちゃんは嬉しそうに、白いレースのカーテンを選び、

「こんな綺麗なカーテンだったら、きっと部屋も華やぐわね」

「ああ、そうだね」

「子供ができたら、私もお母さんみたいになりたいの」

あきは姉ちゃんは一人はしゃいでいる。

春雪は笑っているけれど、あまり真剣には聞いていないようだった。

私は二人を残して、自分だったらどんなカーテンを選ぶかを考えながら、歩いた。

私だったらあんなフリル全開のカーテンじゃなくて、シンプルなのにするなぁ。

一枚一枚手触りを確かめながら、見ていく。

すると、後ろから足音がした。

あきは姉ちゃんと春雪が戻ってきたのだと思った私が振り返ると、立っているのは春雪だけ。

「あれ、あきは姉ちゃんは」

「会計に行ってる。今の部屋のカーテンを変えたいんだと」

私がフーン、といいながら春雪に背を向けると、いきなり後ろから抱きつかれた。