折原君は前に出て、先生から紙を受け取る。先生は前の窓際の椅子に座った。


私は何にしようかな。
行事系は人気があるし、余ったやつでもいいかも。


「あ、これ何委員があるか書いた方がいいな」


ぼーっと考えてたら、ふと折原君と目が合ってしまった。


「咲宮ちょっと手伝ってくれる?」

っえ?私っ!?


「美月、早く前出なって」

美加子がそう言うから私は慌てて立ち上がった。
前に行くと折原君が紙を渡してきた。


「これ書くのお願いしていい?その間に俺説明するから」


「...はい」


び、ビックリした。
突然呼ばれるんだもん。

黒板に書くのは少し難しいけど、綺麗に書くことを意識しながら早めに委員名を書いた。



「...委員があって、じゃあまずクラス副委員長を」


「彰人、前出てきてもらったし、もう咲宮で良いだろ。こないだも手伝ってもらったし」


先生のその思いつきに、副委員長に立候補しようとしていた女子達が先生を一斉に見る。

そうだよね、折原君人気だから一緒にやりたい人いますよね!


「俺はいいけど、咲宮どう?」


「えっと...」



「はーい!私も美月がいいと思いまーす!黒板に書いた字も綺麗だし、しっかりしてるし」


美加子がにっこり笑って推薦した。
...もしかして今朝のことひきずったりしてないよね?


でも私的にもまだこのクラスに話せる人少ないし、折原君なら安心かも。


「じゃあ...やります」


私の言葉に教室は拍手。
女子達の視線が少し怖かったけど。