バタバタと廊下を走り皆の後ろ姿を探す。


階段を降りて、角を曲がったさきに皆はいた。



私はゆうくんの背中に飛び乗るかたちで抱きつく。

「うおっ」

「おっまたせー!!」



「はやかったね〜」

のんちゃんがそう言って微笑む。
うん。天使だ。



そんでゆうくんはまたまた無言で私を睨む。



おっと、そんな怖い顔したら無駄にイケメンな顔がだいなしだよ?



そう思ったのもつかの間。
突然私のおでこに痛みが走る。


「いだっ!!…なにすんのさー!!」


「なんかムカついた」




なんだとっ!?そんだけでこんな痛いデコピンかますとは…




「おそるべし…私の頭がわれたらどうする」


「お前石頭だから平気だろ」


誰にも聞こえてないと思ったのだが、意外にも聞こえていたようではるくんからバカにしたような返事が返ってきた。


「なにをっ!?」


喧嘩になりそうな私たちをすかさずのんちゃんが止める。



ほんとのんちゃんはやさしい。





そんなのんちゃんに抱きつこうとしたが思わぬものを見てしまった。