しばらく泣き尽くして、私は立ち上がる。



「泣いちゃってごめんね……。早く準備しちゃうから」


「……莉緒」


「もう、なんでこんなに弱虫かなぁ、私。ほんとイヤになるよね」



春人を背に、いろんな洋服や下着をバッグにつめていく。


強がらなきゃ、強くなれない。


こうやってムリにでも泣き止まなくちゃ、心も壊れたまま、立ち上がることも、起き上がることもできない。


……だから、お願い。


今だけは、優しくしないで。


強がって、強がって。


私、また、笑ってみせるから。


だから、それまで待って、お願い。



「莉緒、俺……。……スーパーで買い物して来る」


「あ、うん!お願い!」


「うん。またここに来るから」


「わかった!」