美園は、隣の俊を見て近づいた。

「あっら…こわーい顔。」

「みーちゃん。
俊にそんな事言わないで。」

「何よぉ〜♪私の好みの男性なのに?」

俊の思考回路が一時停止した。
"私の好みの男性"
その言葉がフリーズする。

「は?ちょっと待った。
こいつ男じゃ…」

「みーちゃんは、オネェだよ?」

俊の中で何かが崩れた。

今までの嫉妬は、
何だったんだろうか。

俊は、その後
萌空と美園の会話が耳に入らず
1人で何かに後悔してた。

「俺…オネェに嫉妬してたんだ…」

ただ、それだけを呟いていた。