夜になり、洸汰は
もういないだろうと思って
本屋に向かうと閉まっている本屋。

その前にしゃがみ込み震えている舞子。

「何してんだよ…」

まだ、寒い冬なのに
手袋もマフラーもしてないで外にいる。

「こ…た…」

「馬鹿か‼︎風邪引くだろっ‼︎」

洸汰は、舞子に怒鳴り声を散らす。
舞子は苦笑いして
下を向いた。

「馬鹿だし…」

目を合わせて笑ってくれない。
それがどれだけ痛いのか。

2人は、痛く感じた。

「帰るぞ。家、教えろ。」

ふわっと洸汰のマフラーが
首に巻かれた舞子。