洸汰の中で何かが割れた。

本屋から走って出ようとすると
舞子が気付いて走ってくる。

洸汰は、その場から逃げた。

「なんで…」

舞子の悲しくて辛い声が
洸汰の耳に届いた。

次の日、学校に来ると
友実が優征のところにやってきた。

「帰り、一緒帰ろ?」

「いいよ〜」

友実が洸汰を見る。

「洸汰、舞子が
あそこで待っててって。」

それだけを言い残し、
去って行った友実。

「あそこって…」

浮かんだのは本屋。
洸汰は、迷っていた。

放課後になり、
舞子は急いで本屋に向かった。

洸汰は、俊達のバスケを見ていた。

何も考えずに。