パンやガムよりも先に手に取った。

「いいのっ⁉︎ありがとう‼︎」

「これ美味しいのか?」

「美味しいんだよー‼︎健康的でっ‼︎」

飲食禁止の保健室で、
堂々と野菜ジュースを飲む涼。

「はぁ…美味し。」

ジィといる萩弥。
そんな萩弥は。

「なんか…キモい…」

「は?いて悪いのかよ。」

「悪いとは言ってない。
ただ、キモいって言ってんの。」

だいたい同じようにしか、
聞こえないのは気のせいだろうか。

「なんかあったのか?」

「ん?あったも何もねぇ…」

いきなり、黙り込んだ涼。
それにしても、萩弥が優しい。