転びそうな所を俊が助けてくれたのだ。
と私が説明しとこう。

「あ…あああっりがっとっ‼︎」

「大丈夫か?」

カチコチな萌空は、
真っ赤な顔で俊にお礼を言った。

俊は、優しく爽やかな笑顔を向けた。

“マヂこれ天使‼︎ハル先輩レベル‼︎”
と1人でツイートして
テンションの上がる萌空。

でも、なぜだ。
この高鳴る鼓動は何だろう。
それを知るのは、まだ先のこと。

「じゃ、7時にまたな。」

手を振り、俊が離れていく。
萌空は、その背中をただ見ていた。

「何だろう…この感情。」

1人胸元を見て呟いた。