アストラスは驚きと、後悔、悲しみが
入り混じっていた。
さっきまでそこで待っていたはずのキリカが
いなくなっていた。
ショックで
手に持っていたココアを落としてしまった
アストラスはキリカが立っていた路地裏を
見て目を疑った。
そこには
大きなトロール系の物が首から血を流し
倒れていたのだ。
もしかしたらキリカの身になにかあって
からでは遅いっ!
だが焦っても仕方ない。
この死体は時間があまりたっていない。
キリカを誰かが助けてそのまま何処かへ
連れていったのかもしれない。
アストラスはそう推測した。
どう見てもキリカではこんな大きな相手
倒せるはずはないからだ。
『…キリカっすまない!』
現在の時刻は9時30分友人との約束の時間をとっくに過ぎていた。
今回ばかりは、あいつに頼ろう。
そう決めたアストラスは急いで友人の元へむかった。