ある日、私はある女の子の名前が書いた紙を教室で拾った。ちぎったような紙に名前が書いてあるだけのものだった。わざわざ渡しに行くほどでもないかなとは思ったけど、その女の子はかわいくて人気者で周りにはいつも人が集まっているような子だったから、前から仲良くなりたいと思っていた。
迷った末に私はその子の元へ行き、
「みかちゃん、これおちてたよ!」
と言ってクラスの人気者、白石美香ちゃんに話掛けた。
美香ちゃんは
「ありがとう!みかちゃんじゃなくてみっちゃんでいいよ!」
と言ってくれた。
ほとんどの子が美香ちゃんのことをみっちゃんと呼んでいたので、私も仲間に入れたような気がしてとても嬉しかった。